AIエージェントの依頼・モデル・利用量を調整する
会話するAIと作業を分担するAIの違いを理解し、依頼の範囲、モデル、調査の規模を仕事に合わせて調整します。
1会話モデル・作業モデル・調査モデルを分けて考える
画面で選ぶモデルが、すべての作業を担当するわけではありません。AIエージェントでは、会話を取りまとめる「秘書」と、作業を分担する「ワーカー」が動きます。ディープリサーチには、さらに調査工程のモデル設定があります。
| 役割 | 担当すること | 設定する人・場所 |
|---|---|---|
| 秘書 | 依頼の理解、計画、追加指示の受付、最終報告 | 利用者が会話画面上部のモデル名から選択 |
| ワーカー | 調査・分析・資料作成など、割り当てられた作業 | 管理者がテナント管理 → AIエージェント → 内部モデルで設定 |
| ディープリサーチの工程モデル | 検索計画、出典の精読、裏取り、レポート統合 | 管理者がディープリサーチのコネクタ設定で指定 |
秘書を変更しても、固定設定のワーカーやディープリサーチの工程モデルまで自動で同じモデルになるわけではありません。
2目的・材料・完成形を具体的に依頼する
利用量を抑える第一歩は、作業の範囲を具体的にすることです。読み手、使う材料、比較する対象、必要な形式、不要な作業を伝えます。下の文例は、お手元の資料や目的に合わせて変更できます。
添付データから会議資料を作る
添付の売上CSVを使い、営業会議向けのPowerPointを5枚で作ってください。 月別・商品別の売上を比較し、変化が大きい点と次月の施策を整理してください。 添付データを根拠にし、外部の市場調査は不要です。 数値が不足する箇所は「未確認」とし、施策は仮説として記載してください。 最初に作業の計画を示し、集計を終えてからスライドを作ってください。
短い調査の範囲を指定する
国内で利用できる会議室予約サービスの候補を3つ挙げ、公式サイトのURLと特徴を比較してください。 今回は候補の絞り込みが目的です。まずWeb検索で確認できる範囲でまとめ、深い調査が必要な論点は別に挙げてください。
依頼文は作業の方針を伝えるものです。処理量の上限を確実に管理したい場合は、管理者側の設定も併用します。
3ワーカーのモデルを固定するか、秘書に連動させるかを選ぶ
管理者はアカウントメニューの「テナント管理」から「AIエージェント」を開き、「AIエージェントの内部モデル(裏で働く係のモデル)」を確認します。ワーキングセットの設定からも、この管理画面への導線があります。
| 設定 | 動作 | 使い分けの考え方 |
|---|---|---|
| 固定 | 管理者が選んだモデルでワーカーが動く | 会話モデルを切り替えても、作業担当のモデルを揃えて運用したいとき。まずこの構成で成果物を確認する |
| 秘書のモデルと連動 | その会話で選んだ秘書と同じモデルでワーカーが動く | 会話と作業の両方で同じモデルを使いたいとき。高い係数のモデルではワーカー側の利用量も増え得る |
保存した設定は会社共通です。モデルを変更したら、同じ資料と依頼で結果・使用量を比較してください。すでに実行中の作業を切り替える操作としては使わず、次の依頼で確認します。
4エージェントが呼ぶディープリサーチの規模を調整する
エージェントのワーカーからディープリサーチを使う場合、管理者はディープリサーチのコネクタ設定で呼び出し本数とプリセット上限を調整できます。専用のディープリサーチ画面から直接行う調査と区別して確認してください。
| 設定項目 | 効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| 1回の依頼で呼べる調査の本数の上限 | 1つの依頼でワーカーが開始できるディープリサーチの本数を制限する | 上限を超えた分はWeb検索で代替するよう案内される。依頼全体のTP上限ではない |
| 子ワーカーが呼ぶ調査のプリセットの上限 | 会社のプリセットが上限より高い場合、ワーカーの調査を上限までに抑える | 名前付きプリセットが対象。個別調整したカスタム設定には、このプリセット上限は適用されない |
専用画面では手厚く調べ、エージェントの補助調査は小さくする、といった使い分けができます。調査の深さや工程モデルの調整方法も参照してください。
5途中の指示は、変更点を絞って伝える
同じ会話に補足を送り、計画と返答を確認します。どこを残してどこを変更したいかを明記すると、すでにできた結果を活かしやすくなります。
既存の結果を活かして修正する
比較対象と集計済みの数値はそのまま使ってください。 提案先を経営層から営業部長に変更し、施策ごとの担当者と実施時期を追記してください。 追加の市場調査は不要です。変更が必要なスライドを示してから修正してください。
これは再利用を依頼する文例であり、再調査や再生成が一切発生しない保証ではありません。追加指示への返答だけでなく、完成ファイルにも条件が反映されているか確認してください。
6利用量が想定より多いときに確認する
TP(トークンポイント)は、利用したモデルや処理量に応じた使用量の単位です。秘書の会話、ワーカーの処理、使ったツールや調査の内訳を確認します。
| 状態 | 最初に確認すること | 次の依頼で試すこと |
|---|---|---|
| モデル変更後にTPが増えた | 秘書の係数と、ワーカーの固定/連動設定 | 会話と作業の両方を高いモデルにする必要があるかを検討する |
| 調査が大がかりになった | 調査の本数、範囲、プリセット、工程モデル | 対象を絞る。管理者はワーカーの調査本数・プリセット上限を確認する |
| ファイルの修正を何度も繰り返す | 読み手・枚数・構成・書式の指定が足りているか | 最初に完成形を明記し、変更点をまとめて伝える |
| 成果物の内容が足りない | 材料・必要な論点・利用できるツール | 不足点を指定する。それでも不足する場合に担当モデルの変更を比較する |
送信前に利用量の目安が表示される場合は、その値も確認します。目安は定額料金や消費の保証値ではありません。モデル変更の効果は実際の使用量で比較してください。
7画面を閉じることと、作業を止めることを区別する
エージェントの作業はサーバー側で進みます。ブラウザを閉じたり再読み込みしたりしても、停止操作の代わりにはなりません。中止したい場合は画面の停止操作を使い、停止状態を確認します。
- 途中で離席した場合は、同じ会話に戻って計画・進行状況・生成ファイルを確認します。
- 停止時は、すでに完了した作業の結果も確認してください。途中までの成果物は完成版と分けて扱います。
- 完成ファイルの数値・出典・日付・対象期間を確認し、必要な部分だけ追加修正を依頼します。
管理者向けの設定が表示されない場合は、会社の管理者に相談してください。このガイドの文例を送るだけで会社の設定や上限が変更されることはありません。